《ギャンブル依存症からの脱却、修正、成長、回復に繋げる道すじ》 2022.03.04
ライフトレーニングに通所して、2年間が経過して無事卒業の運びとなりました。
通所最初の日に「ギャンブル依存症から回復しようという意志がありますか」と言われた事が昨日の様に思い出します。
毎日通所する事で、規則正しい生活になり、心身共に少しづつ安定し謙虚に素直に正直に生きようと思いました。
とにかく、自分にとって無理なく、押し付けではなく楽しい事を考えて、嬉しい時は、お腹の底から笑えるような又、悲しい時は、心の底から泣けるように正直に生きた方が楽ではないかと思い始めていました。 そんな時、なぜ依存症になったかを克服し、成長に繋げる事が出来るかを極限まで考えました。
毎日、その日の(振り返り)その日に気づいたことをノートの書き留めるようになったのです。その目的は、自分の意識を変えブレない為のしっかりとした軸を施設にいる間に作りたかったからです。 端的に言いますと、ギャンブルをしない、繋がらない備えを作るべきだと考え始めたのです。
4か月半が過ぎた令和2年7月13日、(ギャンブルをしない、繋がらない個人的目標12ヶ条)が出来上がったのです。 この12ヶ条を事あるごとに見て、自分自身に叱咤激励しながら生活して行こうと決心しました。
そうは言いましても、『人間は弱いもの、直ぐに楽なように行きがちです。』依存症になって最初に気づいたことは、「相手が変わってほしいと願うなら、必ず自分が先に変わる必要がある。」 相手ばかりを一方的に攻めても、事は進展しないのです。
その為には、自分が心から反省し、良い方向に変われば周りの人がその原点に気づいて、双方が良い方向に向上していく事が解りました。
『どんなに辛くても、絶望してはいけません。』どん底にいると思ったら、もうそれ以上落ちる事はなく、後は上向きになるしかありません。強調したかったのは『すべては変わると言う事を覚悟しておくことが大事』という心構えが必要だと思う。
すべての命には終わりがあります。でも儚いからこそ限りある命を授かった自分を大事にしなければならない。「どうせ私なんか」と自分を卑下するのではなく、人は誰でも生まれる価値があるから生まれてきた。この世にたった一人しかいないかけがえのない存在。その自分を卑下するような事を絶対に言ってはいけない。
「私こそ」と思って生きる事。が大切です。
話は戻りますが、施設でのカリュキュラムや各種ミーティング授業で依存症の知識やそれに対する対処法、人間関係、回復に繋がる方法等々を学びました。
人の営みの連なったものが人生だとしたら表(回復人生)も裏(依存症人生)も全て受け入れ、すべてを積み上げて、一日一日を精一杯生きるべきと考えます。
個別プログラムでは、自分が決めた目標にむかってコツコツと毎日実行して、現在は種を播いている時期と思っています。これらの種がいつか卒業後に花開くように多くの「引き出し」を作っているのです。
具体的には、ギャンブルに繋がらないお手軽スパイス料理のレシピ作成です。(糖質オフ、お手軽ランチ、イタリアンチャイニーズ、和風スパイス料理等のレシピ作成)
そして、帰宅してからも、畑で野菜、ハーブを栽培し、自家製の野菜やハーブを使って考えたレシピで作ってみる。焦らず少しずつ目標に向かって軸になる壁(ギャンブルにつながらない壁)を一つでも多く作って想定外の事態に備えています。
先ずは全てを受け入れ感謝し、自分の器にあった事を選別し、その中の気付きをいただいて自分の成長へと繋げていければ良いと思うのです。その中で家庭(家庭の絆)が大切である事と、加えて損得掛け引き抜きの何でも相談できる叱咤激励してくれる友人が必要であることも解りました。
なぜなら、特にギャンブル依存症の場合、一人では解決しにくい、解決出来なかった事があったことを認めます。当事者をサポートして下さるできるだけ多くの人が必要です。
ギャンブル依存症になって一番大変なことである借金問題が片付けば、ほとんど解決したと勘違いするのではなく、依存症本人が今後いかに回復し、ブレずに自立できるかが最大の目標なのです。その事を達成してからでも遅くないと思うのです。
この施設のギャンブル依存症仲間の皆さんを観察していますと、普通持っていない、素晴らしい抜きん出ているものをいくつか持っていることを発見しました。この特性(長所)を世に出てお役にたてるように支えていただける人が必要なのです。ご家族の方の依存症に対するご理解とご支援が必要なのです。
そして、毎週水曜日に県社会福祉センターで行っている「自助グループ」にも参加して、「当事者同士の方々の話合い」から、依存症の回復自身の向上と発展にお役立て下さい。
最後に、私が回復にあたり温かいご理解とサポート御支援を賜りました、県社会福祉協議会の関係者の方々、ライフトレーニング施設の中山さんをはじめ、職員の方々、通所の皆さま、そして家族、友人、知人の方々に心から感謝申し上げますと共に、今後共宜しくお願い申し上げます。
ギャンブル依存症 ジョー