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桜を綺麗と思えること 2022.04.25

桜も散ってしまいましたが、今年はライフのメンバーで色々な桜スポットを巡ることができました。

依存症の方は普段から生きづらい悩みをたくさん抱えていますが、仲間と出かけられる時間は、少しの間悩みと離れることができる大切なひと時となります。

利用者のお一人、のりくんは今年のお花見で去年とは違う何かを感じたようなので、感想を書いてもらいました。

『桜を見たから何かが変わったのかは解らないが、実際にその日から自分の中で何かが変わりだしたのは事実だと思う。ライフの仲間と去年桜を見に行ったことがあるが、その時とは違う感覚だった。何というか心の内側に入ってくる何かがあったんだと思う。丸岡城の階段の一段一段の横側に短い手紙の言葉が書いてあったが、どれも自分の心に響いてきた。感動した記憶がある。今思うと、その桜を見た日には既に回復の方向へ向かってたのかなとも思う。

6日から気持ちを入れ替えて10日にスリップしてしまったが、11日からはギャンブルをしていない。正直行きたいと言う気持ちがほとんど無くなり毎日をとても幸せに生きている感じがある。

桜の話に戻るが、色んな捉え方があると思うが、実際の変わった理由はおいといて、桜が俺を変えてくれたという洒落た考えもできるとは思う。そしたら毎年桜を見たら人生を大きく変えてくれたのが桜という風に思えるし、毎年桜に声をかけると思う。それは桜に対する感謝の気持ち。そして自然の大きい力に改めて凄さを感じると思う。結局は自分がどう思って、どう考えられるかになると思うが、俺はそういう考え方もいいんだなと感じているし、桜が俺を変えていなかったとしても、どのみち桜を見たら今年の6日の日はずっと覚えているだろう。事実、6日から俺の中で何かが変わったのだから。』

 

のりくん、素敵な感想をありがとうございます。

人間辛かったり、苦しんでいると、自然の風景などに目を向けること自体難しくなります。ましてやそこに感動を覚えることもないでしょう。桜を綺麗と思える、当たり前なようですが、心が健康じゃないと思えることではないと思います。

 

 

さて、ライフトレーニングでは新プログラムについて色々準備をしている最中です。

ライフトレーニングは生活訓練施設として、2年という限られた期間の中で依存症と向き合っていき、社会復帰を目指します。そこで多くの方が心配される中に「卒業後の社会復帰」という課題があります。

そのため、ライフトレーニングではその不安を解消できるようなプログラムを新たに導入していきたいと思っております。まだ準備段階ですが、新プログラムが始まりましたら、またその様子もご紹介させて頂きます。

 

職員 石垣